神様修行はじめます! 其の四
―― シーーーン・・・・・・。
一瞬、もんのすっごい気まずい沈黙が流れた。
し・・・死ぬほど痛い。この空気・・・。
お岩さんと主さんが顔色を変えて、「あっ!」と同時に叫び声を上げる。
あたしは両手の指をモジモジ絡ませ、泣き笑いの表情で白状した。
そ、そうなの。あの海岸で、お別れした時ね。
あたしね、子独楽ちゃんの首輪、壊しちゃったのよ。
つまりね、つまり、子独楽ちゃんて今・・・
「晴れて自由の身なの・・・・・・」
「何をやっているんだ! 君は!」
門川君に目を剥いて怒鳴られて、あたしはギュッと縮こまる。
だ、だってだってだってぇ!
仕方ないでしょ!? ヘビ少女が可哀想だったんだよー!
あの時は、こーんな複雑な事情だなんて知らなかったんだもん!
「君は今、力を発動できないんじゃなかったのか!?」
「対象が小さかったし、いつもとは違う力の使い方だったから、珍しく大成功しちゃいまして・・・」
「教えた事は出来ないのに、なぜ教えない事だけは一発勝負で成功させるんだ君は!」
「す、すみませんーーー!」
「やれやれ・・・。ほんにこの小娘は、予測不能なことをやらかしてくれるわい」
ううぅ・・・返す言葉が無い。
あたしってとことん、変な部分で器用なのね・・・。