神様修行はじめます! 其の四

死ぬまでブチ殺すって・・・。


意味はよく分かんないけど、とにかく常識を超えた恐ろしさだけはビンビン伝わってくる。


セバスチャンさんの姿を見たお岩さんが、いっそう元気に抵抗し始めた。


子作りマシーンは性懲りも無く、暴れるお岩さんから離れようともしない。


あたし達が駆けつけたのを見ても、全然諦めるつもりはないんだ。


セバスチャンさんの額全体にビキビキィ! と青筋が隆起する。


うわ、地球創生の地殻変動のCG見てるみたい!


漂ってくる殺気のオーラが濃すぎて、皮膚がジリジリ灼けそうだ!


これヘタに接触したら、一回ごとに寿命が三年縮みそう!


あのすみませんセバスチャンさん! ちょっとあたしから離れてくれたら嬉しいんですけど!


―― ゴゴゴ・・・!


もはやお馴染みの地響きの音が地面から聞こえてくる。


(ああ・・・・・・)


あたしは悟りと覚悟を込めて両目をつむり、急いで天に祈った。


やっぱり来る。絶対来る。


鬼神モードの最終形態。究極、魔王モードの降臨だ。


こうなったら、もはや本人にもお岩さんにも、世界の誰にも止められない。


どうか天よ、味方に死人だけは出ないようにお願いしま・・・


―― ドーーー・・・ン!


爆発した地中のエネルギーが牙を剥いて襲い掛かった。


そして目の前が一面、緑色に染まる。


眼下一帯を覆い尽くすほどの、前代未聞な量のツタが、一瞬で空中に到達するほど伸び上がった。


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