神様修行はじめます! 其の四
「・・・ぶっ!」
ドサドサと連発で、砂が頭上から降り注ぐ。
門川君がプロサッカー選手ばりの的確さで、あたしの頭部を目がけて砂を蹴り上げていた。
「そんな顔しかできない顔なら、いっそ僕が砂中に埋めてやろう! そら!」
「ちょ、門川・・・ ぶふっ!」
「そら! そら!」
情け容赦もない連続攻撃。
髪の中にも、背中にも、鼻の中にも口の中にも砂がどんどん入り込む。
あたしは水から上がった犬みたいに、頭をブルブル振った。
「ぶふうっ! ぶふっ! うぶっ!」
「そらそらそら!」
「門川・・・も、もう・・・ ぶっ!」
「そらそらそらそら!」
「もう止め・・・ガホォッ!」
口を大きく開けた瞬間、狙いすましたように砂がガポリと飛び込んできた。
あたしは目を白黒させて咳き込み、必死になって砂を吐き出す。
あまりの苦しさと込み上げる気持ち悪さに、涙が出た。
ぼろぼろ泣きながらゲーゲー、ゲホゲホ。
喘息患者みたいに本気でもがき苦しむあたしの頭に・・・
―― ドッサアァァーー!
トドメとばかりに降る、大量の砂。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
いい・・・加減・・・
「いい加減にしなきゃなんないのは、あんたの方でしょ!」