泣きたい夜には…~Hitomi~
「さっき、ここに来る途中で流れ星を見た」
慎吾の言葉に、
「えっ?本当に?3つお願いできた?」
すごい!
私なんて、一度も見たことがないよ。
慎吾は首を振って、
「俺が今叶えたい願いはひとつだけ……ひとつだけお願いした」
欲張りな私だったら3つのところでも最低10こはお願いしてしまうだろう。
真面目なのか、堅実なのか……
だけど、そこが慎吾のいいところ。
「ふぅん……でも、何だろう?慎吾の願いって」
慎吾のたったひとつの願いって、
何だろう?
首を傾げる私に月明かりの中の慎吾は真剣な眼差しを向けた。
そして……
「いつまでも、俺の隣にひとみがいますように……
浅倉ひとみさん、俺と…いや、私と結婚してください」
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