泣きたい夜には…~Hitomi~
「わかりました。適当に見繕ってきますね」
倉橋先生は親切に色々教えてくれるとてもいいドクター。
なんだけど、話が長いのが玉にキズ…。
「そうそう!ご当地キ○ィちゃん買ってきてね!!!!」
そして、ご当地キ○ィちゃんを集めるのが趣味の中年(オッサン)ドクター。
もちろん独身…。
これ以上長居すると、帰れなくなる。
「了解しました。面白いキ○ィちゃん、楽しみにしていてくださいね。では、失礼します」
会話をぶった切り、逃げるように医局を後にした。
車に乗り込み、携帯を取り出す。
大切な彼のところに電話をしようか迷っているところ。
先週からずっと忙しくて職場では時々顔を合わせることはできたけれど、電話でも話すことすらできなかった。
来週は学会出張があるからしばらく会えなくなる。
今日は日勤だったから、今頃は家でゴロゴロしているはず。
サプライズで彼、悟さんのところに押しかけてしまおうか。
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