HappyBirthday!! dear.My Friend♬
「ありがとーございましたー!!」
挨拶が終わり、慌ただしく体操服から制服へ着替える。
「あ、そいや」
「ん?どした、万結?」
「あ。や。ごめん、先行っててくれん?」
「オッケー」
いつも行動を共にしている友達にそう告げ、面倒だが菫の言った通りに、柔道場の前で待っていた。
「ごめんー」
「んにゃー。いーよー。・・・で?」
「あ。ちょっと耳貸して」
「え。なんか変なことする気だ。やだ。愛とか囁かれたら、ごっさ迷惑」
「いやいやいやいや!!そんなこと、しないから!」
「マジで?」
「マジで」
「しゃーない。3万で貸したらあ」
「高い!!」
「で?なに?もう時間ないんだけど」
「あー、後で万結ちゃんのクラス行くから!」
「・・・んだよ、待った意味ねーじゃんかよ」
ヒュッと風が、あたしの短い髪をなびかせた。