フェイント王子たち

「お帰り」

大吾が団欒部屋から出て来た。

「ただいま。誰か来てるの?」

「うん、サークルの先輩」

「へ〜。で、いつ帰るの?その先輩」

「…明日の朝?」

「は?」

「なんか、明日朝早く行かなきゃいけない所があって、そこにここが近いらしいんだよね」

「…それでここに泊まるってわけ?」

「まぁ、そういう事です」

「…」

「アリおばには迷惑かけないからさ。いいでしょ?」

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