甘い言葉がほしくて
――小学4年生春
私、朝田 夏佳は親友だった中原 奈波とクラスが離れた。

新しいクラスに仲の良い友達はあまり居なかった。

『夏海ッ』
声をかけてきたのは伊豆 茜だった。

「あっ、茜?!」

一緒のクラスだったのか…。
苦手なんだよなぁ。

『一緒のクラスやん!あんな、茜な、昨日買い物行ってんけどなぁ、』
長々と話す茜。
私は相槌はうったが、ちゃんと聞いてない。
あんな、しょうもない話聞いてられるかっての!
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