【完】キミと生きた証
一馬が俺の机にある本を1冊取り上げた。



「・・・心臓?なんだ?お前医者にでもなる気か?」


「・・・は?」


「ジョーダン。邪魔して悪かったって。」



思わず一馬の顔を見つめてしまった。



「その手があった!!!」



「んー?」



俺は本を置いてはんだごてを握った。


ちっせー基板に、ランドとリード線をあわせて・・・。



「・・・なぁ一馬。俺、めちゃくちゃ器用だよな。」


「器用だな。この短時間に基板全部やってるし。ミスも無駄もねえしな。自慢か?」


「いや、俺、医者向いてね?外科医。」


「はぁ?」



一馬が鼻で笑った。




「ばーか。工業高校からどうやって医者になんだよ。医学部に・・・てか大学に入る時点で無理だ。」



「可能性は?」


「ゼロだ!ゼロ%。」


「・・・ゼロか。」




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