【完】キミと生きた証
でもな、ちぃ。


これってなかなか、名案だと思うんだよ。


「だからさ、ちぃ、放課後とか暇なときとか・・勉強教えてくれないか?」


「それは・・いいけど。でも・・・。」



ちぃ前に言ってただろ。


「頼られたい」って。


単語帳で問題出してるときも、楽しそうだった。



そして俺はちぃのおかげで、きっと受験に受かる。



そしたらちぃの病気のことも18になれば学べる。



間に合わなくなんかねえ。


無駄なことなんか一切ない。


「ちぃ・・いいだろ?俺の夢が医者でも。」


「あたしには・・・何も言う権利ないよ。」


ちぃは切なそうに笑った。



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