【完】キミと生きた証


俺はその日の帰り道に耳栓と参考書を数冊買った。


翌日学校についてすぐ、進路指導室に行って「特進科」への進級の紙も提出した。


「どうしたんだよ瞬・・・。」


「熱か!?なんだ!?おーい、きこえてんのかー!」


「無駄無駄。もう集中しきってるから。」


うるさい授業中に、耳栓して、参考書を開いた。


勉強のやり方はイマイチわかんねえ。


でもとりあえず開いて読んでる。


化学反応式・・・ふーん。って感じだ。




すいへーりーべ?って覚えろってこのキャラクターが言ってる。


んな紛らわしい覚え方しなくても、この表覚えりゃいいんだろ。



「っしゃ!おい一馬!問題だせ!この表!」


「はぁ?なんだよこれ。・・・どやって問題だせばいいんだ?」


「1段目の左から1つ目は?とか。」


「3段目の左から・・・5つ目は?」


「リン。」


「残念。Pでした。やり直せ。」


「あってんじゃねえか。」


「いや、Pだよ。リンなんてどこにかいてあんだよ。よせよ、今更医学部なんか無理だって。」


「・・イケる。俺、天才かもしれねえ。」


「ほんと、お前バカだな。」




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