【完】キミと生きた証
珍しい・・・。


人がいる!


あ、あの人はこの前も見かけた人だ。



きらきらの金髪の北工生。



あたしはいつもの一番後ろの左隅に腰を掛けた。



待合室の真ん中の石油ストーブの上で、今日はヤカンがこぽこぽと音を立ててる。


ちょっと暑い。


真っ白のマフラーを外して、手で顔を仰いだ。


「・・・ちっ」


・・・・え!?


今あの人舌打ちした!?


一番後ろ列の右端にいる北工生を、思わず見てしまった。



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