【完】キミと生きた証
「じゃあ俺、今日からちとせって呼ぶわ。」


「えぇ?いきなり?」


「あぁ。そんな縁起いい名前呼ばないわけにはいかねぇだろ。」


「瞬はいっつも、思い立ったらすぐ行動だね。」


「じゃあそれ、今度の面接で使うわ。長所。」


「あはっ。特進科の面接?」


「そ。」


「頑張ってね。」



面会終了の時間が近づいてる。


もうそろそろ看護師さんが呼びに来るころかな。



「もう時間か・・・。明日も来ていいか?」


「・・うん。でも無理しないでね。遠いから。」


「何のためのバイクだよ。それより明日、なんか欲しいもんないか?花ばっかじゃつまんねえだろ。」



「瞬が来てくれるなら・・・何もいらないよ。」



本心だから、そういったのに。


瞬の顔みるみるうちに赤くなる。


それにつられてあたしも真っ赤になっちゃった・・・。



『ちーちゃんたち、面会終わりですよー。』



看護師さんが部屋のドアあけて叫んだ。



「あ・・・じゃあ。また明日な、ちとせ。」


「ありがとう・・・。また明日。」




瞬はバイクの鍵と問題集だけ持って、帰って行った。




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