【完】キミと生きた証
チャイムが鳴って、すぐに保健室に戻った。


「おい真由!センターりようってなんだ!」


「びっくりしたぁ・・・それに”先生”はどこに落としてきた!」


保健医が言うには、センター試験の結果だけで私立に入れる可能性があるらしい。


すっげー狭き門らしい。



「なるほどなぁ・・・。」



・・・受験ってのは、めんどくせえんだな。



「今から頑張れば入れるんじゃない?」


「・・・バカか。入るんだよ。」





しばらくするとちとせが来た。


「こんにちはー真由ちゃん先生!・・・あ、瞬!早かったね。」



にこにこ笑う。


いるだけで華だ。




「ちとせ、テストどうだった?」


「たぶん大丈夫。」



今日は”追認考査”ってのを受けたらしい。


休んでて受けられなかった分の追試。



「・・お疲れ。」


「ありがとぉ。あ、もうここまで進んだの?」



SVOCとか、そういうやつを指さしてる。



ちとせが隣に腰かけて、俺のノートを眺めてる。


「・・・すごいなぁ。頑張ってるね。」


「・・・まぁ、それなりに。」



「ははっ。さっきまで饒舌だったくせに、ちーちゃんがくると途端に照れるんだから。」


「うるせぇ。」


「えぇ?そうなの?」



ちとせが笑ってる。




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