【完】キミと生きた証
「仁奈ちゃんも文系だよね?」


「そうだよ。ちーちゃんと一緒。だからクラス一緒の確率は4分の1だね。」



2年生から、8クラス中4クラスは文系、残り4クラスが理系に進む。






「仁奈ちゃんと一緒がいいなぁ。あ、そうだ。」


あたしは鞄から小さな袋をとりだして、両手に包んでしっかりお願いごとをする。


「仁奈ちゃんの成績ぐんぐんあがりますように。はい、仁奈ちゃん。」


「え・・?わぁ!お守りだ!!」


「何のお守りにしようか迷ったけど・・・学業にしといた。へへ。」



あたしのポケットにいつもいるピンクと黄色のお守りのお返し。


仁奈ちゃんみたいに、上手な刺繍はできなかったけど・・・。



「嬉しい!!ちーちゃん!ありがとう!!」



ぴょんぴょん飛び跳ねて喜んでる仁奈ちゃん。


短かったショートカットがちょっと伸びた。



春休みが終われば、



もう、高校2年生になる。




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