【完】キミと生きた証
・・・そうして今日が来た。


今日は瞬の家に行くの。


体調は良好。天気は晴れ。


瞬の駅まで、たったの一駅。



お気に入りのピンクベージュのワンピースにちょっと軽めの白いコートを羽織って。



だいぶ寒さがなくなったから、赤いマフラーは置いて行く。



あたしは学校とは逆方向に進む電車に乗って、わくわくをおさえるのに必死だった。



今日は木曜日。

瞬のお母さんは歯医者さんがお休みだから、お家ににいるんだって。



本当に「でてけ!」とか、言われないかな・・・。



お母さんと選んだ手土産を抱えて、降り立った瞬の住む町。



改札をでるとすぐ、瞬が自転車に乗って待ってるのが見えた。



手をふると、瞬は照れくさそうに片手をあげた。





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