【完】キミと生きた証
今日はいつもより長いこと歩いたから、ちょっと疲れちゃった。
その日はそのまま、あたしの家に瞬がきてくれた。
"ゆっくりしていって"って言ったのに、気を使ってすぐに帰っちゃった。
疲れてるのばれたんだろうな。
「じゃ、またな。」
「今日はありがとう!ばいばい。」
家の外は夕暮れどき。
いつまでも手をふってると、”中に入れ!”ってジェスチャーを送ってくる。
”やだー!”って返すと、ふっと笑ってまた歩き始めた。
曲がり角の前で瞬がこっちを振り返って、手を振った。
あたしも大きく手を振って、瞬が曲がり角を曲がった。
今日は瞬がいっぱい笑った。
首元のハートのネックレスに触れて、おもわずはにかんだ。
・・・好きが溢れる。