【完】キミと生きた証
きらきらの黒い髪は、光にあたると金髪の名残。



「ちょっと髪の色明るくなった?」



「色抜けてきたのかも。もう2回は染めてんだけどな。」



「痛んじゃうからそのまんまがいいね。綺麗。」




ちょっと明るくなった黒い髪。




耳にはシルバーのピアス。


トラガスと軟骨は黒いピアス。



首もとのネックレスは相変わらず重たそう。



腰につけてたアクセサリーはいつのまにかつけなくなった。



南高の校則に則ってみた。って言ってたっけ。




・・ふふっ。




「何笑ってんだよ。」



「ううん!それより特進科、どうだった?」


「まぁまぁだな。」



「真面目な子多かったんじゃない?話合いそう?」



「特進科っつったって、たかが北工だからな。真面目なやつなんかすくねえよ。」



「そうなんだ。」



特進科を調べてみたけど。




高卒で公務員を目指すとか、専門学校や大学校に進む人が多いってだけで、大学進学したいひとなんかほとんどいないらしい。




心細くないかな・・・。



っていうあたしの不安顔見抜かれちゃった。




「知ってるやつもいるし、大丈夫だよ。」




って言って、瞬は口角を上げた。




あたしが安心させられてる・・・。


・・・ダメな彼女だなぁ。




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