【完】キミと生きた証
放課後、保健室に行く。
そこにはすでに2つの人影があって。
もう噂が回ってさっきの出来事を知っていた真由ちゃん先生が、瞬にそれを話しちゃってた。
「・・・だから共学は嫌なんだよ。」
「ヤキモチ?可愛いねぇー」
「いちいちうぜんだよ真由は。」
「真由先生と呼びなさい。」
鞄を置いて座ると、瞬がこっちを見た。
「で・・返事、なんて言った?」
「ごめん、彼氏いるって答えた。」
「なのに、何が考えといてだよ。意味わかんね。日本語わかんねえのか?」
瞬は明らかに不機嫌で。
勉強を進めながら、たまに思いついたように舌打ちをする。
「ちーちゃんは瞬くん一筋なんだから、そんな怒んなくてもいいじゃんね?」
「ちとせに怒ってるわけじゃねえよ!なんか・・・鬱陶しい。」
「でもね、瞬。あたし、あの子の名前すら知らないから。向こうも本気で言ったんじゃないと思うよ。」
「・・・・本気だろあの感じ。」
瞬は、「気分転換に図書館の偏差値の表でもみてくる」って、保健室を出て行った。
「ヤンキーの不機嫌は大変ねー。もの壊さないといいけど。」
「物なんか壊さないでしょー・・・・って、いや、ありえる?瞬って停学経験あるんだって。」
「げ!なんてやつなの!」
「でも受験には響かないんだって。よかった。」
「もうなんにもしないといいけどね。」
なんて話している矢先のこと。
バンッ・・・!!
廊下の方から、何かがぶつかったような大きな音が聞こえた。