【完】キミと生きた証

邪魔者(Side瞬)




Side瞬


***



いらいらする・・・。


偏差値の表でもみて、危機感おぼえるとか、頭冷静にしねえと勉強なんかできねえ。


あの、チビの一年が、ちとせのこと好きだって。


あいつを最初に見た時からわかってたよ。


あいつはちとせのに気がありそうだって・・・。


しっかし、むかつくなぁ・・・。


何が「考えといて」だ。


振られてんだろうが。



保健室を出て、図書館に向かう途中。


あの1年がいた。



「あ、ちとせの彼氏・・・。」



チビのくせに度胸あるじゃねえか。


めちゃくちゃ睨んでる。


・・・お前なんか敵でもねえよ。


俺は素通りして図書館の方へ進んだ。



そしたら、ぐいっと背中をつかまれて、そのまま遠心力で消火器の壁にぶつかった。




バン・・・ッ!



軽くぶつかっただけなのに、派手な音。


非常ベルが作動しなくてよかった。



< 225 / 478 >

この作品をシェア

pagetop