【完】キミと生きた証
あたしは瞬に手を引かれて、スイカの屋台に向かった。



「おばちゃん、スイカ割しねえけど、写真撮っていっすか?」


「いいよー!みんな撮ってくから!」


見事なスイカたちを背にカメラを構えた。


「あーだめだめ!私がとってあげるから!」


屋台のおばちゃんにカメラを奪われて、いつのまにか構えてる。


・・・手際いい!


「はーい、もっとくっついて!」


その声に、瞬の手があたしの肩を抱いた。



「・・・え。」




パシャ・・・



「もう一枚とるよー!ほーら、照れないの!」


「ふふっ。でも照れるよね。」


「・・・ん。」



「はい、チーズ!」



パシャ・・・と再びフラッシュがたかれた。



屋台を後にしてからデジカメの写真を確認したら。


1枚目のあたしたちはカチコチで、笑えてない。


だって急に肩をだかれたんだもん・・・。



2枚目のあたしたちはにっこり笑ってる。


夏らしいいちご飴抱えて。



「・・・ふふっ。嬉しい」


「それ、俺にも焼き増してくれねぇ?」


「もちろん・・!」




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