【完】キミと生きた証
「どこがわかんないの?」


「・・・ここ。」


「ちょっと先生に聞いてこようか?」


「いいよ。今度で。」


「さっき、授業が一番わかりやすいっていわれてる数学の先生見かけたんだ。行ってきてもいい?」


「・・・さんきゅ。」



あたしは瞬のためにつくったカラフルな単語帳を手渡してから、職員室に向かった。




瞬はあたしの為にいろんなことをしてくれてる。


ちょっとでも力になれることはしたい・・・。



「で、これをXで微分する。どう?わかるか?」


「はい・・たぶん。わかると思います。」



あたしにはさっぱりわからないけど、こっそり携帯で録画しといたから!!




瞬に動画を見せると、「この先生すげえ・・」って溜息もらしてる。



あたしには動画をみてその問題が一瞬で解けちゃう瞬の方がすごく見えるよ・・。




「瞬くん、塾行ったら?北工とここだけじゃキツイでしょ。」


「塾かぁ・・。したら、来年くらいには行くかな。」


「来年は受験生だもんね。」




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