【完】キミと生きた証
「制服でもソレつけてんだな。」


「ネックレス?つけてるよ。お気に入りだもん。」


「そ。」



あ、瞬、嬉しそう。



へへっ。



「そういえば、瞬って誕生日いつなの?」


「11月の終わり。」


「へぇ…そしたら、去年初めてしゃべった日あたり?」


「あの日。ちとせと出会った日が誕生日だった。」


「なんで言ってくれなかったのー?」


「なんで初めて会ったのに誕生日の話になんだよ。」


そりゃそうか。


だいたいあたしたち、1時間半以上一緒にいたのに、名前と学校名と学年しか話さなかったもんね。



・・・でもね、本当の初めましてはこの日じゃないんだよ。



「ね、瞬。11月の半ばの初雪の日にもね、あたし瞬のこと見たんだよ。」



「まじで?」


「うん。人違いじゃないよ。きらきらの金髪、すっごく綺麗だった。」


「・・・へぇ。なんか・・嬉しいわ。」



瞬が照れてる。


口元ほころんでる!


「可愛い・・!」


「あ?」



あ?って言って睨む癖!


戻っちゃった。


「なんでもない」


「そうかよ。」


そしたら瞬がふっと笑う。



最近瞬の表情が忙しいんだ・・・。


嬉しいなぁ・・・。




< 249 / 478 >

この作品をシェア

pagetop