【完】キミと生きた証
赤いランプ(Side瞬)
Side 瞬
***
「・・・ちとせ!!」
文化祭・・・ちとせが救急車で運ばれたあの日。
・・・ちとせの意識がなくなった。
今までこんなことなかった。
「ちとせ・・・っ!!起きろ!!」
何を叫んでも反応しない。
この指先すら動かない。
どくんどくんと俺の心臓はけたたましい音をたて続けて、
わけわかんねえくらい、ちとせの名前を呼び続けた。
救急車の中で、ちとせは指先に何かはめられて、俺は離れろって言われた。
「・・・ちとせ!!!」
病院について、すぐに緊急手術のために、目を覚まさないちとせを乗せたストレッチャーが廊下を走った。
ちとせのお母さんが震えてる。
・・・・俺もだけど。
手術室の赤いランプは一向に消えない。
ちとせ・・・頑張れ。
頼むから、頑張ってくれ。
神様、仏様・・・だれでもいいから
頼むから、
助けてくれ・・・。