【完】キミと生きた証
「ちとせは・・・移植以外に方法はないんですか?」
「新しい医療技術もあるみたいだけど…そういう手術の方がリスクは高いみたい。」
「そうなんですか・・。」
ドナーがそう簡単にみつかるものじゃないことは知ってる。
ちとせの小さい身体に合った、ちとせの血液型と同じ、「生きてる心臓」を手にいれるんだから・・・。
「・・現れるといい、ですね。」
俺の言葉に、ちとせのお母さんは切なそうにほほ笑むだけだ。
わかってるよ。
ドナーが現れたって・・・うまくいくかどうかわかんねえことくらい。
ちとせのあったかい手のひらをぎゅっと握った。
あと10分で面会時間は終わる。
急いで紙切れに今日も文字を残した。
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ねぼすけ
また明日。
オダイジニ
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また明日が目立って
余計なこと考えると困るから。
オダイジニを目立たせる。
じゃあ・・・また明日な。