【完】キミと生きた証
カタン・・・。



物音で目が覚めた。


「あ・・・」




・・・なんだ。夢か・・・。



ここは、病室だ。


ちとせのベッドに伏せて、俺も寝てたのか。



「・・起こしちゃった?」


「あ、いや・・・。」



細くなった腕に点滴の痕がたくさんついて、今も新しい点滴がつながってる。



・・・こっちが現実だ。



ちとせ・・・。



ちとせの小さな手が、俺の頭を撫でた。



「どうしたの・・・?」


不安そうな顔で見上げる。



そのままちとせを抱きしめた。



・・・小さい。


前よりずっと・・細くなった。



・・・・食事の量がかなり減ったからだ。



「・・・瞬?」






・・・・辛い。



あんな夢・・・見るんじゃなかった。





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