【完】キミと生きた証
きっとちとせもクリスマスツリーが見たかったんだと思う。
検査結果は今までで一番よかったらしい。
「本当に・・・?24日、ツリーに行けるの?」
「うん。頼んで、書類も出してきた。ちとせのお母さんも了承済み。っつうか、車だしてもらうんだけどな。」
「・・・嬉しい・・。」
ちとせは俺の腕を引っ張って、おもいっきり抱きしめた。
「・・・よかった。喜んでくれて。」
俺はちとせを抱きしめて、
小さな温もりを感じてた。
「何着て行こうかなぁ。」
目を輝かせてるちとせを、久しぶりに見た。
「何着ても可愛い。」
「えぇ・・。」
ほら、照れたがり。
めちゃくちゃ可愛い。
「久々のシャバだからな。楽しみにしとけよ。」
「うん・・・!」
ちとせが少し笑った。
24日にはさ。
もっと、前みたいな・・・満面の笑みを。