【完】キミと生きた証
「・・・ずっと。」



「ん?」



ずっと、この景色も、瞬の顔も・・・あたしの中に残るかな。



「なんでもない・・・。ふふっ。綺麗。」


「だな。ずっと見てられる。」



去年と変わらないクリスマスツリーの下。



緊張でがちがちだった去年より、あたしたちはもっと自然に話せるようになって。


どきどきしながらも、当たり前みたいに手を繋いでる。


こうやって、時を重ねて。


いつか。


まるで、うまれたときから一緒にいたんじゃないかって思っちゃうような二人になって・・・。






・・・・なりたかったな。



瞬の手をぎゅっと握りしめた。


あたしは唇をぎゅっと結んで、口角をあげた。





今を生きたことを忘れたくない。




目の前にいる瞬でさえ・・・心に刻みたい。




「瞬・・・。」



あたしが瞬をみつめると、瞬は立ち上がった。



「なんだよ。そんな顔すんな。」



瞬はあたしの後ろに回って、あたしの手をはなした。





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