【完】キミと生きた証
ホームの床見つめていたら、誰かが近づいてきた。
「・・・ちぃ?」
低い声。
見上げれば、武石君だった。
「…おはよう。たけ、いしくん。」
2フレーズの言葉でまた息が切れた。
さっきより動悸が強くなった気がする。
「大丈夫か?風邪か?」
武石君は息苦しそうなあたしに、自分の学ランをかけてくれた。
あたしは首を横に振ることしかできない。
「まじで大丈夫・・じゃねえな。待ってろ。」
武石君が走って駅員さんを連れて来てくれた。
よかったいつもの駅員さんだ。
「ちとせちゃん。お母さんに連絡するね。」
あたしが携帯を手渡すと、駅員さんが電話をしてくれた。
この駅員さんには何度も助けられてる。
迷惑かけて、ごめんなさい。
息が苦しい。