【完】キミと生きた証
北工のバスケ
Side 霧沢ちとせ
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2月半ば前、あたしはちょくちょく学校に通えるようになってきた。
今日は瞬の通う北工業高校の球技大会の日。
半日だけあった学校を終えて、仁奈ちゃんと一緒に北工の校舎へと初めて入った。
校舎が・・・きたない・・・。
ひび割れた白塗りの壁には落書きを消したような跡。
雨で流れた錆びの跡が、白い壁に伝って茶色く濁ってる。
一歩踏み出して立ち止まり、仁奈ちゃんと2人で唖然として見上げた。
「・・・行こうか。」
「うん・・。」
仁奈ちゃんとまた一歩、歩き始めた。
・・・今がお昼でよかった。
お化け屋敷みたい・・。