【完】キミと生きた証
でも病院で言われた通り、安静に徹して食事も減塩。


はやく学校に行きたい。


毎日友達がメールくれる。


仁奈ちゃんも、タカハシ君も、ミキちゃんも。
アイカちゃんも、サトウ君も。みんな。



嬉しいのに、苦しい。

あたしはみんなより生きれない。



だからこんな風に一生分のみんなからの優しさを一気に貰って、あっけなく短い生涯が終わっちゃうのかな。



どんなに暖かい言葉を貰っても、あたしは独りだって思っちゃう。



「ちーちゃん、一緒にDVD見ようよ。お母さん見たいのあるんだよね。」


「うん。どれ?」


「これ。」



お母さんも、残り少ない時間をあたしと過ごすために、こうやって傍にいてくれるんじゃないかって、思っちゃうんだ。



あたし、ひねくれ者かな・・・なんて。





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