【完】キミと生きた証
あたしはくまのぬいぐるみを抱きしめて、みんなを見上げた。



「・・・あの、挨拶できなかったけど。学校辞めたのに・・・来てくれて・・っありがとう・・っ。」



・・・寂しかった。


こんな暖かいみんなと違う道に進むのが。


心細くて、不安で・・折れちゃいそうだった。



「みんなに・・・会いたかった・・・っ。」



泣きながらそう言うと、みんなの手があたしの頭に伸びてくる。



「私も会いたかったよ!おんなじ気持ちだから!」


「仁奈なんて相変わらず毎日言ってるぞ。”ちーちゃんに会いたい―!”って。」


「お前らそれ以上ちとせの頭押すな。余計チビになんだろ!」


「ちょっと瞬くん、ヤキモチやかないでよー?」


「あはっ・・あたしチビじゃ、ないもん!」



仁奈ちゃんと目が合うと、にっこり笑って、大好きなえくぼが見えた。




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