【完】キミと生きた証
「誕生日プレゼント。」


「ありがとう・・・。さっきもくま、もらったのに、いいのかな。」



「あれはみんなからだろ。これは俺から。」



「・・嬉しいなぁ。開けてもいい?」



頷く瞬のとなりに寄り添って、包みをそっとはがした。



「・・・ブレスレットだ。かわいい・・っ」


今つけてる指輪とネックレスとお揃いのブレスレット。
きらきらのピンクゴールドのブレスレット。真ん中にはハート型に、スワロフスキーが飾ってる。


「それで完璧だろ。」


「ありがとう!大事にする!」


左手につけようとするんだけど。

点滴の手じゃ、うまくつけられなくて。



「つけるよ。」


瞬がさっとつけてくれた。



「瞬、器用だね。」


「だろ?」



ふたりで目を合わせて笑った。




あたしたちはまた手を繋いで、部屋に戻った。




「あと、これ親から。持ってけってうるせえから。」



「?」



大きな紙袋と小さな手紙を受け取った。



綺麗な文字で、”ちとせちゃんへ”


裏返すと、”瞬の母より”



・・・な、なんだろう。


なんか緊張しちゃう・・。


封筒を開いて、便箋を取り出した。





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