【完】キミと生きた証
なきぼくろ
意識が戻ったら、窓の外は明るい昼間。
瞬が居た。
あたし・・危篤状態まで陥ったんだって。
「瞬・・。」
手を伸ばすと、あたしの手のひらをぎゅっとつかんだ。
「・・・生き、てた。」
嬉しいのか、悲しいのか、なんなのかわかんない。
涙があふれて、横に伝う。
「・・・ふぇ・・っ、瞬・・。」
「うん。」
あたし、泣いてばっかりだ。
そんなあたしの髪を撫でる、瞬の優しい手。
瞬のなきぼくろに手を伸ばした。
「瞬は・・泣かないね・・・なきぼくろ、あたしの方が・・しっくりくる。」
「何言ってんだよ。」