【完】キミと生きた証
「ケホッケホッ」
沈黙を破ったのは俺の声でもちぃの声でもなく、ちぃの咳だった。
「ごめん、いきなりむせた。」
ちぃの照れ笑い。
・・・・可愛い。
「まだ風邪なおってねえの?」
「ううん、むせただけ。それに風邪はひいてないよ。」
「前のやつはただの体調不良か?」
「うーん・・・。」
ちぃは時計を見上げて、また俺に目線を戻した。
そしてにっこり笑って言った。
「あたし心臓病なの。」