【完】キミと生きた証
みんなに応援されて、すごく幸せで・・・。


でも、やっぱり幸せと不幸せはいつも傍にあって。


帰り道にまた動悸が起きた。
駅にたどり着いた瞬間の不整脈。



「・・・っ。」


・・・気持ち悪い。


その場でうずくまって吐きそうになるのをこらえてた。


「はぁ・・・っはぁ…っ。」


息切れに動悸。


涙が目にたまった。


・・・あ、吐いちゃう。



こんな最悪のタイミングで瞬が反対側から歩いてきた。




うずくまるあたしに駆け寄って、背中をなんどもさすられた。



道端で吐いちゃった。



「ごめ・・・なさ・・・っ」



「喋らなくていいから。」



瞬の優しい声。


込み上げる蠕動運動に涙が溢れる。



「はぁ・・・っう、うぅ・・・。」


「落ち着け。大丈夫だから。」



瞬はあたしの背中をさすってる。



こんな惨状・・・。
よりによって、瞬に介抱されるなんて・・・。




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