【完】キミと生きた証
「ちーちゃんは死なない・・・っ!絶対に死なない!」
どこにもそんな根拠ないじゃん・・。
あたしだって死にたくなんかない。
でも事実は中学生の時から知ってる。
「・・・20歳まで、生きれるかなぁ・・・。」
「生きるの。ちーちゃん。だから頑張ってきたでしょ・・・。神様は見てるから。」
・・・・もうあたしに残されてるのは、きっと”神頼み”くらい。
声を上げて泣いていたら、すぐに息が切れた。
酸素のチューブをつけて、酸素をとりこんで横になった。
「お母さんごめんね・・・」
お母さんはティッシュで涙を拭い取って、明るい声で言う。
「今日はちーちゃんの好きなトマトスープだよ!」
「・・・・っひっく。嬉しい。」
残されたことがあるから、残された人の悲しみはわかる。
瞬があたしを好きでいてくれるなら、
きっとあたしは、瞬と一緒にいちゃいけない。