私の王子様を見つけました

私と拓斗の距離

寒い海での撮影も無事に終わり、今日から二連休。


お金もあるし、直人さんを誘って買い物にでもいこうかな。


拓斗が服をたくさん用意をしてくれたけど、家でくつろぐのに高価な部屋着はどうも苦手だ。


たまにはカップ麺も食べたいし。


あ、そうだ、コンビニにいこう。


直人さんを誘おうと隣の部屋を尋ねると、直人さんの部屋から奈美さんが出て来た。


あ、そうか、二人は一緒にいた訳ね。


おじゃましてごめんなさい。


「何か勘違いしてるみたいたけど、直人ならいないわよ。」


何処にいったの。


「直人は仕事で名古屋に行ったの。私は部屋の掃除に来ただけよ。」


直人さんがいないなら、一人で出掛けよう。


部屋に戻って出かける仕度をしていると、拓斗が起きて来た。


「何処へ行くんだ。」


「コンビニまでいこうかなと。」


「何処のコンビニ。」


「前、バイトしてたコンビニ。」


「俺も一緒に行くから、待ってろ。」


社長、嫌拓斗とコンビニですか。


「一人で大丈夫です。」


「駄目だ。一緒に行く。」


そんな事言われても無理なものは無理。


せっかくの休日を社長と一緒だなんて、嫌だ。


拓斗を置いて部屋を出たが、直ぐに捕まえられた。


もう、なんなのよ。


近づけば逃げる癖に、離れれば近づいてくるし、訳が分からない。


本当へそ曲がりな奴だ。


惚れてる弱味と言うやつなのか、仕方なく一緒に出かける事にした。


















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