神様、はじめました。(仮)
「それもそ一だね、ははっ。」
「それより、渚?」
「何?ゆ一ちゃん?」
「その呼び方何とかしてくれないかな?何で、僕だけちゃん付け?皆にはくんつけなのに?」
「え、え、ええ?だ、だめ?」
「駄目じゃないけど…恥ずかしい。」
「ゆ一ちゃんは、ゆ一ちゃんだよ。」
「そ一だけどさ。」
なんてゆ一か恥ずかしいんだよね。
そもそもちゃん付けって女子に付けるもんだし男子に付けるもんじゃないし。
「ゆ一ちゃんって呼ばない方がいい?」
「うえ!?」
じぃぃ一っと渚は僕の目を見詰めてきた。
しかも…上目使いって何か反則な気がする。
渚は、背が小さく小柄で顔も少し可愛さが有って女子みたいな雰囲気で。
だから、余計上目使い出来る背位置に有る。
小さい子犬のように、見詰めてこられたらもうあれでしょ……
「良いよもう、好きなように呼んでくれても。」
そう言うしかないよ、ね?
負けたかんがあるよ一な気もする。
「やったああ!ゆ一ちゃん!」
「わっ!」
ぎゅっと僕に嬉しそうに抱きつく渚。
渚と僕はいわゆる家が隣同士で、幼馴染みで、蒼空とも幼馴染みだけど渚が1番懐いてるのは何でだかしらないけど僕みたいなんだよね。
だから、渚は蒼空にはくんつけで僕にはちゃん付けで呼ぶのもその理由何だと思う。
ま、好かれるのは嬉しいんだけどね。
渚には、適わないんだよなこれが。
「祐汰。」
「あ、風太。」
最後に、大神 風太。
ク一ルで落ち着いた性格。
大人びた感じの持ち主だ。
「今日も、蒼空のやつ起きなかったんだろ?」
「まぁ一ね、諦めてフレンチト一スト作り始めたら起きてくれたよ。」
「相変わらずその方法の仕方で、起こしてるんだな。それで、簡単に起きちまう蒼空も凄いな。」
「でも、結局ギリギリ登校だけどね?あははっ。今日もだし、」
「蒼空のやつ、いつまで祐汰に世話やかすんだかな。アイツのほうが兄なのに。」
「誰が、世話をやかしてるって?」
「蒼空!?」
僕と風太が話しをしていると、その会話にわって入ってくる蒼空はじろっと風太を睨む。
「何だ、蒼空聞いてたのか。」
風太は平然した態度を見せる。
「聞いてちゃ悪いのかよ。」
「いや、そんな事ないけど。でも、世話をやかしてるってのは事実だろ。」
「はあ一い!?ふざけるなよ!祐汰に世話をやかした覚えはない!単に朝が弱いだけだ!」
蒼空は、どやっとした顔で風太の目の前で言い張った。
それを見た風太は、呆れたようにただ一言蒼空に言った。
「それを、世話やかせと言うんだよ。」
「なっ!」
「風太、言い過ぎだよ。」
僕は蒼空をカバーする。
「祐汰も、こんな兄をもって可哀想だな。」
「いや、そんな事ないよ。」
更に風太が、蒼空に刺をさすよう言葉を言う。
それを近くで聞いて居た翔陽が、そこに更に空気が読めてない発言を言ってくる。
「あっははははは!風太に言われてやんの蒼空のやつ!あはははっ。」
爆笑しながらそう言い、蒼空を指差す。
「ちょ、笑いすぎだよ…蒼空君に悪いって翔陽君。風太君も言い過ぎだよ。」
その状況をカバーするように、渚が会話の中に入ってくる。
しかし…
渚のカバーも虚しく。
プチッ…
「あれ?いま何か切れる音がしたような気もするようなしないような?」
「音?」
「別に、聞こえなかったぞ。気のせいじゃないか?」
「え一、そっかな。」
笑っていた翔陽が、何かの切れる音に反応した。
「笑い過ぎたかな一っ?ははっ。聞こえない音まで聞こえちまうわ!」
な一んてすぐにふざけて笑いはじめたその時だった─…
がしっ!
その瞬間、翔陽の頭をがしっと鷲掴み背後からもの凄い黒いオ一ラを出す蒼空。
思わず凍り付く、渚と風太と僕。
「あっ…あっれ一。」
動揺しはじめる翔陽。
「しょ一ようく一ん。」
翔陽の耳元で、小さく名前を呟く蒼空。
「は、はい!」
ピクっと肩が上がる翔陽。
「翔陽、この世で、1番怖いものって何だ?」
「そ…れは。」
「俺をマジギレさせちまう他に怖いもの何かねぇ一よな?」
ぽん、ぽんっと翔陽の頭を叩く蒼空。
「それは…」
「ないよな?」
「あ、はい。」
はい、終了。