宮川修内太の異常な日常～魔女の瞳番外編～

そんな感動と畏怖に浸っている俺に対して。

「０点｣

メグは辛口の採点をした。

「魔力の絞り込みが甘い、雑念多すぎ、呪眼を使っていながら発動までに時間がかかりすぎ、ましてやこの私に対して手加減しようなんて何様のつもり？｣

腕を組んで、あからさまに不機嫌をあらわにするメグ。

というか、さっきの一回だけでそこまでの事がわかるものなのか？

手加減しているのまでばれているとは。

「んー、でもまぁ」

彼女は溜息をつく。

「魔力の絞り込み方なんて教えてないから仕方ないかぁ…あのね、魔術は集中力が全てなの。一瞬にして自分の精神世界に没頭して、瞬時にして魔術を組み上げる。それができなきゃ呪眼を持っていても撃ち負けしかねないわ」

つまり、どれだけ早く自分の行使したい魔術をイメージできるかが勝負という事らしい。

見た目の派手さに気を取られがちだが、呪眼の行使とは己の内面の世界。

どれだけ己の内面に明確なイメージを作り上げられるかによって、呪眼が創り上げる魔術の精度も違ってくるのだ。