宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
地下室に下りるなり、メグは大袈裟に溜息をつく。

「全くもう長老は…修内太も彼の言う事真に受けちゃ駄目よ?ああやって若い衆をからかうのが趣味なんだから」

「…なぁメグ」

俺は長老の言っていた言葉で気になる事があった。

「長老が『繋がっておけば魔力が共有できる』とか何とか言ってたけど、どういう事だ?」

「え!?」

メグの顔が一気に赤くなった。

「ど、どうでもいいじゃないの、そんな事!」

「や…そりゃそうなんだけど…個人の魔力って、他人にも分け与えられるものなのか?」

「……」

メグは指先で綾取りしながら俯き加減に話す。

「まぁその…あれよ。魔力を持つ男女が、その…繋がると、ラインが結ばれるのよ。見えないパイプというか。勿論…その…ただ繋がればいいって訳じゃなくて、それなりに手順は必要なんだけど」

その手順を踏んで繋がれば、例えばメグの魔力が俺の魔力として使用できるって事か?

「ば、ば、馬鹿!繋がらないわよ修内太となんて!馬鹿じゃないの!?」

…いやまぁ、例え話なんだけどな。

しかし、そんな事もできるんだな。

魔術ってのは奥が深い。

「ほら!そんな事はいいから!」

気を取り直すようにメグが咳払いする。

「今日は昨日の実技の続きよ」

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