宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
メグは地下室の床の中央に立ち、両手を胸の辺りへ。

その手のひらの間に白熱電球のような、ボンヤリとした光の玉が浮かび上がった。

光の玉はメグがその場を離れても浮遊し続ける。

「さ、修内太。あの玉を矢の魔術で『撃ち抜いて』」

「わかった」

俺は半身になり、右手を光の玉に向ける。

昨日何度か魔術行使してみて、この姿勢が一番『矢』を撃ちやすいのがわかった。

矢を頭の中でイメージする。

…体の中を巡っていた熱いものが、左目の呪眼に流れ込んでいく感覚。

次の瞬間。

右手から次々と発射音を立てて、矢が放たれていく!!

打ち出された矢は四方八方から光の玉に襲い掛かり、豪雨の如く降り注いだ。

…メグの方を見る。

きっと俺は、どうだとばかりの表情をしていたに違いない。

しかし。

「誰が『乱れ撃ちしろ』って言ったの?」

メグ先生の厳しいお言葉。

「私は『撃ち抜いて』って言ったの。無駄撃ちしないで『一発で』撃ち抜いてみなさい」

「一発で?」

俺はキョトンとした。

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