宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
一発で撃ち抜く。

無数の矢を放つ事のできる俺にとって、それは容易な事のように思えた。

…光の玉は魔術を受けても消えない性質らしく、矢を散々浴びた後もその場に浮遊し続けている。

俺はもう一度右手を玉に向ける。

よぅく狙いを定めて…。

「行け!」

声と共に放った矢は。

「あれ?」

またも無数の矢だった。

今度はさっきより命中率も落ちている。

数十発放った矢のうち、玉に命中したのは半分程度。

「もう一回」

腕組みしたまま、目を閉じてメグが言う。

言われるままに再度チャレンジ。

「ありゃ!?」

やっぱり矢は無数に放たれる。

命中したのは半分以下。

…そんな事をその後二回ほど繰り返した結果。

「はぁっ、はぁっ、はっ…」

俺は床にへたり込んでしまった。

早くも魔力切れだった。

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