宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
はじまりは旧校舎。
放課後にたまたま人の寄り付かない旧校舎へと入っていく彼女を見かけ、つけていったのがまずかった。
そこで俺が目撃したのは、人体標本みたいな化け物…ホムンクルスと火やら氷やら撒き散らして戦う、四門メグの姿だった。
その際に俺は戦いに巻き込まれ、ホムンクルスに左目を潰されて失明する筈だった。
俺の左目が光を失う代わりに得たのは、数百年前から魔道の家系に受け継がれてきたという、膨大な数の魔術を蓄積した眼球、『呪眼』。
そしてその呪眼を受け継ぐ魔女、四門メグとの縁だった。
その後、知ってしまった責任もあって、俺は彼女と協力してホムンクルスを始末。
一応、日常を侵食しかけていた異常は、この街から去ったのである。
「よぅ四門。おはよう」
俺は彼女の顔を見て言う。
なのに。
「……」
彼女は俺と視線も合わせないまま、スタスタと歩き始める。
「おい四門、せっかく朝の挨拶してんだ、無視はないだろう」
「……」
尚も歩みを止めない彼女。
…俺は溜息をつき。
「なぁ、メグ」
そう呼ぶと。
「何かしら、修内太君」
メグは極上の笑顔を俺に返してきた。
放課後にたまたま人の寄り付かない旧校舎へと入っていく彼女を見かけ、つけていったのがまずかった。
そこで俺が目撃したのは、人体標本みたいな化け物…ホムンクルスと火やら氷やら撒き散らして戦う、四門メグの姿だった。
その際に俺は戦いに巻き込まれ、ホムンクルスに左目を潰されて失明する筈だった。
俺の左目が光を失う代わりに得たのは、数百年前から魔道の家系に受け継がれてきたという、膨大な数の魔術を蓄積した眼球、『呪眼』。
そしてその呪眼を受け継ぐ魔女、四門メグとの縁だった。
その後、知ってしまった責任もあって、俺は彼女と協力してホムンクルスを始末。
一応、日常を侵食しかけていた異常は、この街から去ったのである。
「よぅ四門。おはよう」
俺は彼女の顔を見て言う。
なのに。
「……」
彼女は俺と視線も合わせないまま、スタスタと歩き始める。
「おい四門、せっかく朝の挨拶してんだ、無視はないだろう」
「……」
尚も歩みを止めない彼女。
…俺は溜息をつき。
「なぁ、メグ」
そう呼ぶと。
「何かしら、修内太君」
メグは極上の笑顔を俺に返してきた。