宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
メグは立ち止まり、ジロリと俺を睨む。
「な、何だよ…模擬戦闘を提案したのはお前だろ?手加減なんて考えなくていいって言ったじゃないか」
矢を容赦なく当てた事を怒っているのかと思い、俺は思わずタジタジッとなる。
が、彼女の思う所はそれとは別らしい。
「やっぱり貴方が『矢』に特化した魔術の素質の持ち主っていう私の見立ては間違いなかったみたいね。ここ数日でものすごい成長ぶりだわ」
それは、誉めてもらったと解釈していいんだろうか。
なら何で俺は睨まれているんだろう。
「ものすごい成長ぶりだからこそよ」
彼女は俺を指差す。
「いい?ここまで魔術を教え込んでおいて矛盾した事言うようだけど、絶対に魔術は使わない事。例えエクソシストや同業者に狙われる事があっても、できるだけ私に助けを求めなさい。貴方自身で戦おうなんて考えない事」
少し理解に苦しむ。
成長したのなら、一人で何とかしてもよさそうなものだが。
「馬鹿ね!」
メグは俺を叱り付ける。
「下手に魔術を行使してその存在が知れ渡ったら、貴方も私と同じようにあちこちから狙われる事になるのよ?それよりも『魔術なんて知らない』『呪眼なんてまともに扱えない』って顔しておいた方がいいの!小者と見られれば、相手が見逃してくれる可能性もあるわ」
そう言って。
メグは少し俯き加減になった。
「魔術なんて、本当はまっとうな道を歩く人間が関わっちゃいけない…私だって出来る事なら、修内太をこっちの世界に引き込みたくはないのよ…」
「な、何だよ…模擬戦闘を提案したのはお前だろ?手加減なんて考えなくていいって言ったじゃないか」
矢を容赦なく当てた事を怒っているのかと思い、俺は思わずタジタジッとなる。
が、彼女の思う所はそれとは別らしい。
「やっぱり貴方が『矢』に特化した魔術の素質の持ち主っていう私の見立ては間違いなかったみたいね。ここ数日でものすごい成長ぶりだわ」
それは、誉めてもらったと解釈していいんだろうか。
なら何で俺は睨まれているんだろう。
「ものすごい成長ぶりだからこそよ」
彼女は俺を指差す。
「いい?ここまで魔術を教え込んでおいて矛盾した事言うようだけど、絶対に魔術は使わない事。例えエクソシストや同業者に狙われる事があっても、できるだけ私に助けを求めなさい。貴方自身で戦おうなんて考えない事」
少し理解に苦しむ。
成長したのなら、一人で何とかしてもよさそうなものだが。
「馬鹿ね!」
メグは俺を叱り付ける。
「下手に魔術を行使してその存在が知れ渡ったら、貴方も私と同じようにあちこちから狙われる事になるのよ?それよりも『魔術なんて知らない』『呪眼なんてまともに扱えない』って顔しておいた方がいいの!小者と見られれば、相手が見逃してくれる可能性もあるわ」
そう言って。
メグは少し俯き加減になった。
「魔術なんて、本当はまっとうな道を歩く人間が関わっちゃいけない…私だって出来る事なら、修内太をこっちの世界に引き込みたくはないのよ…」