宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
「やめた」

蓋から手を放した。

侮ってはいけない。

何しろ魔女の棲家、その地下室に人目を避けるようにして置いてある小瓶だ。

しかもメグをして『曰く付き』と称するような品。

開けたら最後、どうせ碌でもない事が起きるに決まっている。

俺は魔術や魔女に巻き込まれただけで既にお腹がいっぱいなのだ。

これ以上厄介事に首を突っ込むつもりはない。

そう考え、俺は小瓶を元の位置に返そうとして。

「あ」






手を滑らせ、小瓶を床に落としてしまった。






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