宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
メグは竜の尾に貫かれたまま、静かに目を閉じた。

「デッドゲイトの魔女にはね、体のどこかに『紋章』があるの。デッドゲイト家の魔女である証の紋章…でもその紋章には、もう一つの意味がある」

彼女はカッと目を見開いた。

「死の門(デッドゲイト)の『鍵穴』よ!!」

その瞬間。

「!!!?」

メグを中心に、世界が塗り替えられた。

まるで波紋が広がるかのように。

彼女の足元は石板を敷かれた床から赤黒い大地へと変貌していく。

地下だった筈の天井には赤紫色の空が広がり、漆黒の雲が雷鳴を轟かせる。

どこまでも、何も遮る事なく続く不毛の荒野。

そこに、一片の命さえも存在する事は許されなかった。

吹く風は、亡者の苦悶の声のように響く。

…この世界に命あるものは、メグと俺、そして竜の三者のみ。

メグはニヤリと笑みを浮かべる。







「ようこそ、死の世界へ」







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