宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
元の地下室。

俺は震える唇で言葉を紡ぐ。

「これが…魔女の禁呪…」

「大した魔法じゃないわ」

メグは俺のそばにしゃがみ、俺の傷を治癒魔術で治し始める。

「数百年生きようと数千年生きようと、死は必ずついて回る。禁呪は、その『お迎え』を少し急かしてやるだけよ。この人を早く連れて行ってやって下さいな…ってね」

「……!」

その言葉に思わず戦慄していると。

「は…ぁっ…」

突然。

メグがガクリと体勢を崩した。

「お、おい、メグ!」

俺は彼女の体を支える。

「だ、大丈夫…」

そう言った彼女の表情は、疲労が色濃く見えた。

「禁呪は魔力の消費が半端じゃないのよ…加えて『紋章』を貫かれた傷は、いくら『再生』の魔術でも完治まで一週間はかかる…」

あれだけの魔法だ。

やはりデメリットも多い。

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