宮川修内太の異常な日常~魔女の瞳番外編~
それでも俺の傷を何とか治癒させて、メグは大きく息を吐いた。

「すまん、俺が不用意な真似したばっかりに…」

俺が頭を下げると。

「ほんとよ」

そう言って、彼女は俺に両手を差し伸べた。

「?」

「おんぶして!」

彼女はほんのりと頬を染める。

「疲れたし傷痛むし…一人じゃ階段上がれない」

「あ、ああ」

何だか甘えるメグはいつもより可愛いな。

そんな事を思いながら、俺はメグを背負った。

…ヒョイと持ち上げられるほどの軽い体。

とてもあの竜を葬り去った魔女とは思えない。

俺は彼女を背負ったまま、ゆっくりと階段を上がり始める。

「魔力と紋章の傷の回復、時間かかるから…来週は二日ほど学校休むわ」

耳元でメグが言う。

吐息が耳にかかってくすぐったかった。



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