ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「じゃあ行こうか!!」



「うんっ!」


「……じゃあ俺はこれで」


――ガシッ


「まだ帰さないよ?」


「なっ!!」



工くんの襟元を握って離そうとしない海。


そう。


なぜかこの女子会?に工くんも参加してるのだ。



正確に言うと、海が帰ろうとしていた工くんを無理やり引っ張ってきたんだけど……



そんなこんなで連れてこられた工くんはもちろんカラオケでも一曲も歌うことなく、ブスッと座っていた。



どうも海には逆らえないみたいだ。



海いわく、弱みを握ってるとか握ってないとか……



でもだからって……


――ギロッ


ひぃぃぃ!!!


なんでさっきからあたしが睨まれないといけないのよ!!




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